クリスチャンが定義する英語の台詞指導とは?まず、誤解してほしくないことがあります。英語台詞指導は英会話ではありせん。ダイアログ・コーチの重要さを理解しているプロダクションや現場はまだ少ないと言えます。残念なことに演技や現場経験もなく、単なる英会話しか教えられない台詞指導者もいます。「彼は帰国子女やハーフだから、台詞指導ができるでしょう」と思うことは大間違い。英語で演じる俳優に必要なのは演技経験や現場経験があるダイアログ・コーチです。映画現場でよくある簡略化した表現で話をするダイアログ・コーチが必要です。私自身も映画俳優の経験やその訓練を生かして俳優自身のメンタルな部分までサポートし、慣れない英語で楽に演じるようなコツなども指導してきました。まずは始めにやっておきたい事はネイティブに近い発音を自然に身につける事です。ダイアログ・コーチの仕事はただ単に台詞をどう発音すれば良いを教えることでもない。発音は26個もある子音などの区別だけではない。生々しく生きている英語の台詞の発声、発音を指導します。何よりも感情の表現に大切な英語にしか存在しない15の母音や二重母音や三重母音を徹底して米国でスタンダードとなっている「スキナーメソッド」によって発声訓練もします。英語にしても、日本語にしても、発声、イントネーションの強化や、声の強弱のつけ方、速度、あるいは言葉の崩し方、ボディランゲージの習得など、自己表現を仕上げるコツを指導します。そして今まで携わった多くの日本映画・ハリウッド映画の台本翻訳や字幕翻訳をした経験や表現力も生かし、俳優の台詞や演技を強力にサポートします。よりネイティブ発音:英語にも日本語にもどんな言語にも正しいリズムとイントネーションと省略形と音が変化ことと音がつながることと音が消えることがあります。その言葉のリズムやイントネーションなどを工夫していくのが演技や役作りです。だからこそ、英語で演じる前に同じ台詞を日本語で日本語としての意味をしっか理解した上で、日本語で演じてみて、そのリズムやイントネーションなどの感覚を体で覚えてから、英語の台詞の挑戦してみればいいと進めています。ダイアログ・コーチのプロセスは俳優の役作りと共に歩く作業です。俳優と同じように台本を分析し、文脈(コンテキスト)及びサブテキストを理解して、役作り・演技などを掘り下げて考える必要がある。シーンの目的・俳優や演出サイドの表現の理解なくしては、本当の意味での台詞指導とは言えないのではないでしょうか?プリプロや現場では演出的な指導もします。もちろん、全ての指導はあくまでも僕なりの提案ですが、最後に決めるのは演じる本人です。例えば、台詞に真実があったか、感情のいい具合に台詞を乗せたかどうか日々現場での同じ台詞の繰り返しによりマンネリになってないか?担当している俳優の声のトーンは他の俳優に比較したらどんなバランスを持っているか?など現場の空気の中で、常にチェックし、俳優部と演出部と録音部をサポートします。いつでもどこでも、一生懸命にダイアログ・コーチの役割を果たします。